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『レディ アサシン』爆音レイト

LADY ASSASSIN
@吉祥寺バウスシアター

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©margo films 2007

特集「オリヴィエ・アサイヤスとアメリカの友人たち」
上映スケジュール
review『レディ アサシン』text by 松井宏
コメント『レディ アサシン』によせて
『レディ アサシン』一押しコメント!

5月の爆音映画祭で大好評だった『CLEAN』のオリヴィエ・アサイヤス監督劇場未公開作『レディアサシン』の爆音上映が決定!

『イルマ・ヴェップ』『デーモンラヴァー』『CLEAN』――
オリヴィエ・アサイヤスが描く孤独な女性たちの物語の集大成

世界に見捨てられた孤児のような耐え難い孤独の中で、新たな道を歩み始めるミュージシャンであり母親を演じたマギー・チャンを、04年のカンヌ映画祭主演女優賞に輝かせたオリヴィエ・アサイヤスの『CLEAN』。
その3年後に作られた『レディ アサシン』では、西洋世界の中のたった一人のアジア人という構図が反転、香港(アジア)の中でたった一人の西洋人としての主人公が路頭に迷う。
頼るものも信じられるものもなくした女が孤独な戦いを挑むのは、自らを疎外する目に見えないシステム。
性とマネーとドラッグとインターネットの情報とが織り成すグローバルな世界に向けての戦いは、一方でそのまま自らの内なる何かとの戦いともなっていく。
最大のシステムとの戦いは常に最小の闇との戦いでもあるのだ。
あまりに小さく、弱々しい戦い。
その小ささと弱さを全身で引き受けて、彼女は歩を進める。
彼女の前に「搭乗口」が現れることはないが、しかしその戦いの孤独な震えこそ世界に向けての「搭乗口」となることが、彼女の戦いと共に明らかになっていく。

静謐な胸の高鳴りともいえる音楽は、『CLEAN』に引き続いてのブライアン・イーノ(「ミュージック・フォー・エアポート2」)の他、フリップ&イーノ、そしてエンディング・テーマにはスパークスの「No.1 Song in Heaven」。まさに「搭乗口」の向こう側とこちら側で鳴り響く音楽が、主人公のかすかな希望を歌い上げる。

主人公を演ずるのはアーシア・アルジェント。もはや若くはない主人公の、「失われてしまった若さの名残」ともいえる傷跡をもつ肉体を、堂々と演じる。その彼女の若さを奪った、相棒でもあり敵でもある男には、マイケル・マドセン。そして『デーモンラヴァー』の音楽を担当したソニック・ユースのベーシスト、キム・ゴードンが「女優」として参加している。

レディ アサシン Boarding Gate
2007年/106分
監督・脚本:オリヴィエ・アサイヤス
撮影:ヨリック・ル・ソー
音楽:ブライアン・イーノ、ロバート・フリップ、スパークスほか
出演:アーシア・アルジェント、マイケル・マドセン、ケリー・リン、キム・ゴードンほか
提供:タキ・コーポレーション 配給:boid