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爆音2008『世界の壊れる音、世界をつなぐ音』

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爆音2008『世界の壊れる音、世界をつなぐ音』
2月28日(土)→3月13日(金)
@吉祥寺バウスシアター
連日21:10スタート

【上映作品】
『クローバーフィールド』 2月28日(土)〜3月3日(火)
『イースタン・プロミス』 3月4日(水)・5日(木)・8日(日)・9日(月)
『ゼア・ウィル・ビー・ブラッド』 3月6日(金)・7日(土)
『アクロス・ザ・ユニバース』 3月10日(火)〜13日(金)

※『ゼア・ウィル・ビー・ブラッド』の終映時間が23:50頃、『アクロス・ザ・ユニバース』の終映時間が23:20頃になります。ご注意ください。

インフレからデフレへの一気の転換。
はじけたバブル以降の目くるめく展開に誰もが唖然とするばかりだった2008年。
世界はどのような音を発していたのだろう。
その音を聴いた映画が自身の世界の中でさらにそれを奏でるとき、
私たちは何を聴くことになるのだろうか。
加速する世界の断片化とそのナショナリズムの果てにおける軋み?
歪んだ世界を癒そうとする音、その断片化をさらに推し進める音、
あるいは断片化する世界をつなぐ音?
そこにはどんな可能性が潜んでいるのだろうか。
秘められたその幽かな音を爆音で浮上させられたらと思う。


■料金  当日:1,500円 (均一) バウス会員:1,000円
4回券:5,000円(上映期間中も劇場窓口で販売)
*爆音上映期間中、バウスシアターの各曜日割引はございません。

『イースタン・プロミス』
100分  
製作国 :イギリス/カナダ/アメリカ
監督: デヴィッド・クローネンバーグ 
脚本: スティーヴ・ナイト 
撮影: ピーター・サシツキー
音楽: ハワード・ショア 
出演: ヴィゴ・モーテンセン/ナオミ・ワッツ/ヴァンサン・カッセル/アーミン・ミューラー=スタール/イエジー・スコリモフスキー 
提供:日活

ロンドンのロシアン・マフィア世界が舞台となっているはずのその場所は、しかしいつの時代なのか、果たしてロンドンなのかもよく分からぬ、どこにも無い場所として描かれていた。クローネンバーグのかつての映画『イグジステンズ』のゲームの中の濃密な世界のようでもあり、『スパイダー』の空虚もふと顔出す。いずれにしても出口の無い閉じられた世界の中で、ナオミ・ワッツの小さすぎる叫びが未来に向けて差し出される。

『ゼア・ウィル・ビー・ブラッド』
158分  
製作国 :アメリカ
監督・脚本: ポール・トーマス・アンダーソン 
撮影: ロバート・エルスウィット
音楽: ジョニー・グリーンウッド 
出演: ダニエル・デイ=ルイス /ポール・ダノ /ケヴィン・J・オコナー/キアラン・ハインズ 
提供:ウォルト・ディズニー・スタジオ・ジャパン

血まみれの大地アメリカ。過去も未来もすべてが血に染まる。石油は大地の中ではぐくまれた、殺されたものたちの流した血でもあるだろう。地中深くに蓄積され、行き場をなくしたそれが突如として地上に噴出する、その歴史の叫び声にも似た爆発音に、誰もが恐れをなすだろう。しかし私たちはそんな血まみれの歴史の中に生きているしこれからも生き続けるだろう。その震えを体感できたらと思う。

『クローバーフィールド/HAKAISHA』
85分  
製作国 :アメリカ
監督: マット・リーヴス 
脚本: ドリュー・ゴダード 
撮影: マイケル・ボンヴィレイン
出演: マイケル・スタール=デヴィッド/マイク・ヴォーゲル/オデット・ユーストマン/ジェシカ・ルーカス
提供:パラマウント ピクチャーズ ジャパン

一体その「怪物」はどこにいるのだろう。こんなに近くにいるはずなのに姿もよく分からず、しかもその巨大さにもかかわらず、それはいきなりすぐそばから攻撃を仕掛けてくる。圧倒的に強い。手も足も出ない。人間たちはまったく無抵抗。巨大なる物に対しての無力感ではなく、何か得体の知れないものに対する不安ばかりが増す。しかしそこでどのように生きるか。何ができるか。破壊される世界の爆音の中で考えてみたい。

『アクロス・ザ・ユニバース』
131分  
製作国 :アメリカ
監督: ジュリー・テイモア 
脚本: ディック・クレメント/イアン・ラ・フレネ 
撮影: ブリュノ・デルボネル 
編集: フランソワーズ・ボノ 
音楽: エリオット・ゴールデンサール
出演: エヴァン・レイチェル・ウッド/ ジム・スタージェス/ジョー・アンダーソン/デイナ・ヒュークス
提供:東北新社

音楽からインスピレーションを得た映画は多数あるが、音楽そのものになろうとした映画は珍しい。ビートルズの歌が語る数分の物語が、使われた歌の数だけここに映像化される。多数のユニバースがある。それぞれがそれぞれの中で完結していたり、行き場を失ったりしつつ、それゆえの愛と悲しみを溢れさせる。映画だけがそれをつなぐことができるのだと、監督は信じているのだろうか。世界の悲しみをつなぐ歌。それが映画なのだと。