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ロバート・アルトマン特集 リポート2 安田和高

7.19 thu
この特集で上映される11本のうち『ロング・グッドバイ』だけには日本での上映権があるらしい。9月にはシネマヴェーラのユナイテッド・アーティスツ特集でも上映される。そのせいか16日に比べるとだいぶ空いている。

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14:00~『ロング・グッドバイ』
なんとも好もしいことに、ほとんどすべてのシーンで煙草を喫っているか、酒を飲んでいるかしている。あとはだいたい“That's O.K. with me”なんてぶつぶつ呟いているだけだ(けっこう字幕では省略されていたが、むかしTVで見た吹き替え版では「まあ、いいさ。どうでも」といちいち言っていた)。
見事なまでの「ぐずぐず」っぷり。ひたすら「お別れ」を引き延ばす。
しかしケリはいずれ一発の銃弾によってつけられる。
それが原作と比べてずいぶん突発的で暴力的であるがゆえに、そこにいたるまでの「ぐずぐず」が徹底してなされたのではないか。
全編を通してさまざまに歌い継がれる「ロング・グッドバイ」。ドアベルや、クラクションまでが、「長いお別れ」を奏でる。


7.22 sun

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21:00~『名誉ある撤退~ニクソンの夜~』
『ロング・グッドバイ』のマーロウと、『名誉ある撤退』のニクソン。ふたりともルーザーである。しかし、置かれた状況を、前者はぶつぶつと呟きながら「肯定」をし、後者は腕を振り上げて「否定」をする。
よりニクソンが抜き差しならないのは、ルーザーであることを許してはくれない男性アメリカ社会(このような主張は『ナッシュビル』でヘンリー・ギブソンによっても歌われる)に身を置いたまま、それでもなお「名誉」を求めて必死にあがいていることだ。
壁に掛けられた母親のポートレイトを否定し、成功者のそれに見つめられながら、呪詛を肴にひとり酒に溺れていく。
 
 
7.23 mon

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21:00~『イメージズ』
奇妙な映画である。しかも音楽はジョン・ウィリアムズ!
「イメージ」ではなく、まさに「イメージズ」。複数のイメージが、スザンナ・ヨークの主観で、それぞれ等しく語られるために、いとも簡単に罠にはめられてしまう。
『ザ・シャウト』ほど衝撃は受けなかったが、あちらが音響ホラーであれば、こちらは映像ホラーか?
どちらにもスザンナ・ヨークが出ているのが、なによりおそろしい。