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第八回「中原昌也12枚のアルバム」レポート

Hair Stylistics a.k.a. 中原昌也 TOP

「中原昌也12枚のアルバム」at ジュンク堂池袋本店
11月27日(木) 中原昌也×大里俊晴(横浜国立大学教授)

第8回目のゲストには、この企画二回目のご登場となる大里俊晴さんをお迎えしました。
中原氏は風邪を引いており、ティッシュの箱を抱えての登場となりました。くしゃみが止まらずどうなることかと思いましたが……。
今回は大里氏がフランス滞在時の楽しみだったという、シャンソンの発掘の成果の中から、その中でも「最も暗い歌詞」が大好きだというジェラール・マンセの作品のCDボックスやコンピレーションなどを持ってきてくださいました。
まず大学のフランス語の授業で訳詞に使った(!)という「Mauvais karma(悪いカルマ)」という曲を中原氏がどうしても聴きたいというので、早速試聴。「コップの下にある跡に指で描いた模様、それが我々は似ている」という歌詞が背筋がぞっとするくらいよいけれども、音は80年代のダサい感じだということでした。
そこで今回の一枚はジェラール・マンセの「ひとりGS」作品、ファースト・アルバムの『Gérard Manset』に決定しました。1968年の政治の季節の時代に、「そんなことにまったく興味を示さず、こんなことをしている人がいた」という作品です。「Animal on est mal」や「On ne tue pas son prochain」といった曲を聴きながら大里氏が歌詞を訳して解説をしてくださいました。中原氏もこのファーストが大好きだということですが、歌詞の内容まで知らなかったようで、解説を聞きながら「そんな歌詞だったんですねぇ」と驚嘆。中原氏からは篠原ともえさんや渚ようこさんに提供した曲についてのお話などもありました。
一方中原氏が今回持ってきたのはアリス・クーパーのファーストだというと、大里氏は「あのなぁ……」とあっさり却下。次に出てきたのがMONOTON『Monotonprodukt02 26 y++』。「クソつまらなくて、訳がわからない」という中原氏に対し「つまらないやつを持ってこないでよ」と却下されかけたのですが、こちらも試聴してみることになりました。けれどもあまり盛り上がらずじまいで、結局3枚目のヨアキム・スコックスバニエの『Jola Rota』が今回の一枚になりました。スウェーデンの71年の作品です。
大里氏はフランス滞在時にスウェーデン人寮に住んでいたということで、スウェーデン人のつらい思い出(?)も披露してくださいましたが、このCDには「単に酔っ払ってルンルン言っているだけのような気もするけど、これは人を元気づけるひどさですね」と大満足の様子。中原氏もここ最近に買った中ではベストの作品だと太鼓判です。
そんな素敵な音楽を聴きながら、今回の本題は「どうしたら皆絶望してくれますか?」という中原氏の問いでした。壮大な問題提起に答えは出ませんでしたが、「こういう音楽がいろんなところでかかっていると、世界は暗いと思える!」「命を賭けてどうでもよいことをしているほうが、人の上に立とうとか、人より儲けてやろうとかする尊い!」と無理やり元気付けて今回のトークを終了しました。

次回のゲストは虹釜太郎さん(パリペキンレコーズ)です。
来場者にクリスマス・プレゼントがあるかも(?)と中原氏は前回おっしゃっていました。
本当にあるかはわかりませんが……お楽しみに!

第9回 中原昌也×虹釜太郎(パリペキンレコーズ)
12月25日(木) 19:00スタート
1,000円
ジュンク堂池袋本店 4Fカフェにて ご予約はこちら→